国内縫製におけるユニフォーム・作業服・アパレル業界が抱える問題点

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国内縫製が直面する問題点

国内縫製が海外縫製に押される理由(バックグラウンド)

当初は、中国産といえば粗悪なものというイメージを多くの人が持たれていましたが、今では縫製技術も向上し、一昔前に比べ市場でも大分受け入れられるようになりました。

バックグラウンドには、アパレル企業・業界全体が「確かな品質《高付加価値商品》」よりも、「豊富な低賃金労働による《価格競争できる海外縫製ユニフォーム》」を選んでしまったことが考えられます。
それが原因で「ユニフォームは単なる作業服」という位置づけを強めてしまい、国内縫製ユニフォームの分野の弱体化を進めてしまったと考えます。
国内縫製の製品(ユニフォーム)は価格がネックになり、製品原価を海外レベルに近づけるため、人件費・土地代・豊富な労働力のある海外(主に中国・ベトナムなどアジア全域)へと、大規模に生産移転を行いました。

国内縫製が海外縫製に負けじと生じた「悪循環」

それにより国内縫製に携わる繊維産業全体の中にある川上から川下と言われる《織物業》《染色業》《縫製業》などの業種の弱体化を進ませ、更に工賃が低くなり若手の就業希望者が少なく次への技術継承、国内の技術を向上させる伝承、維持する事、産地力をも弱らせる構造をつくってしまったのです。
国内縫製、日本の繊維産業が抱える問題は全てここにあると考えられます。
日本は今、高齢化社会に突入していますが、日本の繊維産業を支える縫製工場の多くもまた中小零細企業で人員構成も高齢化が進み空洞化が著しく、存続が極めて厳しい状況です。
人材不足を補うための外国人研修・技術実習生も緊急の対応策におわれ、国内の人材育成は実を結ばずに国内の人材力の低下は深刻化を増しています。